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不動産投資を独学で学ぶ人が使う情報源は、だいたい決まっています。本、YouTubeなどの動画、ポータルサイトの記事、無料のセミナー、不動産会社の個別相談です。
本は、読む人が代金を払います。それ以外は無料で、無料のものには費用を出している人がいます。ポータルサイトと無料のセミナーと個別相談は、物件を売る側です。動画には、広告で成り立つものもあれば、物件やセミナー、個別相談の申し込みにつなげるものもあります。
独学のつもりでも、教わっている相手の多くは、売る側の人です。
私は、不動産投資は独学より勉強会のほうが近道だと考えています。
ただし、私は名古屋で大家の勉強会を主催しています。勉強会をすすめる側の話なので、そのぶん割り引いて読んでいただいてかまいません。
独学の情報源と、費用の出どころ
| 情報源 | 費用を出しているのは | 物件が売れたときに得をするか |
|---|---|---|
| 本 | 読む人(本の代金) | 基本は得をしない |
| YouTubeなどの動画 | 広告/物件・セミナー・個別相談の申し込み | チャンネルによる |
| ポータルサイトの記事 | 物件を載せる不動産会社(掲載料・広告料) | 得をする |
| 無料のセミナー | 開く会社(物件の販売会社が多い) | 得をする |
| 不動産会社の個別相談 | 不動産会社 | 得をする(仲介手数料) |
売る側の人が教える内容が、間違っているわけではありません。担当者の多くは親切で、利回りの見方も、融資の通りやすさも教えてくれます。
ただ、物件が売れると得をする立場の人は、「この物件はやめておきましょう」とは言いにくいものです。独学で物件を探していると、その言いにくい立場の人に、買うかどうかを相談することになります。
独学と勉強会で、手に入るもの
| 独学(本・動画・ネット) | 勉強会 | |
|---|---|---|
| 知識の順番 | 本で順番に学べる | 会による(学ぶ順番が決まっている会もある) |
| 途中の話(審査に落ちた・見送った) | 本には載りにくい | 隣の席で聞ける |
| やり方の違う投資の話 | 1冊に1つのやり方が多い | 築古の戸建・民泊・新築アパートなど、経験者の話を続けて聞ける |
| 買う前の物件の相談相手 | 紹介してくれた不動産会社の担当者 | 勉強会の仲間には見せない。信頼できるメンターに見てもらう |
| 時間と場所 | 家で、好きな時間に | その場に行く |
| 不動産の外の話 | 入ってこない | 人の数だけ入ってくる(良い話も悪い話も) |
本に載るのは、終わった話
2010年3月24日、私は不動産投資の本を6冊まとめて注文しました。その年のうちに、10冊を超えました。
本はよくできていて、利回りの計算も、融資の基本も、順番に書いてあります。
ただ、本に載るのは、たいてい終わった話です。著者が物件を買い、うまくいき、あとから振り返って書きます。銀行に何度断られたか、見送った物件のどれを後で惜しんだか、といった話は、1冊に収めるときに削られやすくなります。
同じ年に顔を出すようになった大家の勉強会では、参加者の多くが、私と同じ会社員でした。「先月、初めて1棟買いました」と言う人がいて、「審査に3回落ちました」と言う人がいる。本の著者ではなく、自分と同じくらいの人の話です。
自分と同じくらいの人が、実際に買えている。これは大きかったです。
やり方の違う人の話を、続けて聞ける
本は、著者がうまくいった1つのやり方を書いていることが多いものです。築古の戸建の本には築古の戸建の話が、新築アパートの本には新築アパートの話が書いてあります。
勉強会では、いろいろな投資の経験者の話を聞けました。築古の戸建を買っている人、民泊をやっている人、新築のアパートを建てた人です。
やり方の違う人の話を続けて聞くと、自分に合いそうなやり方と、合わなさそうなやり方が分かれてきます。1冊ずつ本を買って確かめるより、ずっと早く絞り込めます。
買付を入れた物件は、勉強会で見せない
独学でいちばん困るのは、物件の資料を手に入れたあとです。見せる相手がいません。見せるとすれば、その物件を紹介してくれた不動産会社の担当者になります。
独学の損は、時間だけではありません。売る側の人の前で、一人で決めることになります。私は、こちらのほうが大きいと考えています。
では、勉強会の仲間に見せればいいかというと、そうでもありません。
買付を入れている物件は、買う前に勉強会で見せないほうが安全です。勉強会に来ているのは、同じように物件を探している人です。良い物件なら、ライバルに先に買われることもあります。
不動産投資の1年目、私は福岡の物件に買付を入れて、1日の差で買えませんでした。別の人の買付が、先に入っていたのです。物件は、1日で他人のものになります。
だから、信頼できるメンターが要ります。売る側でもなく、同じ物件を狙うライバルでもない人に、買う前の物件を見てもらうのです。話を聞く相手と、物件を見てもらう相手は、別の人です。
勉強会の悪い面
人のつながりが運んでくるのは、良い話だけではありません。
不動産で稼ぎ始めて7年目、私は仮想通貨で数百万円を失いました。入口は、不動産の勉強会で知り合った友人です。
友人に悪気はありませんでした。ビットコインで資産が増えた話を、ふつうにしただけです。火がついたのは私のほうで、「話だけでも」と言われて行った業者のセミナーで「上場すれば10倍」という説明を聞き、数日後に購入しました。上場は延期を重ね、業者からの連絡は途切れ、コインは画面から消えています。
勉強会に入ると、人の数だけ話が入ってきて、不動産の外の話も混ざります。どの話に乗るかは、最後は自分で決めるしかありません。
勉強会を選ぶときに見る4つ
勉強会やサークルは、探すといくらでも見つかり、無料のものから年に数十万円かかるものまであります。私なら、次の4つで選びます。
学ぶ順番が決まっているか
収支の計算、融資、物件の見方、管理、売却。不動産投資には、学ぶ順番があります。毎回ゲストの話を聞くだけの会は、その日は面白くても、何が身に付いたかが残りにくくなります。
見学のときに聞いておきたいこと:
- 何回で、どの順番で学びますか
- 毎回のテーマは、前もって決まっていますか
実績を、外から確かめられるか
何年続いていて、何回開いているかは、外から見えます。講師の実績も、本人の話だけでなく、本や公開の記録で確かめられるものを選びます。
見学のときに聞いておきたいこと:
- 何年続いていますか。これまで何回開いていますか
- 講師の本や、公開されている記録はありますか
自分の2〜3歩先の人が来ているか
資産が何十億円という人ばかりだと、遠すぎて参考にしにくくなります。全員がこれから始める人だと、審査に落ちた話も、買えた話も出てきません。
見学のときに聞いておきたいこと:
- 参加者は、これから始める人と、すでに物件を持っている人の、どちらが多いですか
主催者が大家か、売る側か
主催者が物件を売る側だと、勉強会は販売の入口になりやすくなります。その日のうちに申し込みを急かされたら、その場では決めないのがおすすめです。
会によっては、専門家に助言をもらえる仕組みもあります。助言をくれる専門家と、その場で物件を売る人とでは、立場が違います。
見学のときに聞いておきたいこと:
- 主催者は大家ですか、物件を売る会社ですか
- その場で物件の紹介はありますか
- 専門家に相談できる仕組みはありますか
危ないセミナーに共通するサイン(「絶対儲かる」を強調する、当日その場で購入を迫る、など):
👉 その不動産投資セミナー、大丈夫?信頼できる5つの判断基準と危険サイン
本は家で読める
隣の人の失敗談は、その場に行かないと聞けません。
独学だけで1棟目を買うより、勉強会で2〜3歩先の人の話を聞き、買う前の物件は信頼できるメンターに見てもらう。そのほうが、結局は早いと考えています。
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※本記事は2026年10月時点の公開情報に基づきます。
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